
ソフロロジー式出産法では、イメージトレーニングや呼吸法をとりいれることで、出産時の筋肉の緊張、すなわち「いきみ」を意識的に弛緩(しかん)させることができます。分娩時に「いきませる」これまでの方法は、過剰の緊張を生じるのでかえって逆効果になります。 |
《イメージトレーニング》
ソフロロジー式出産法のイメージトレーニングは『胎児の可視化』の練習に努め、『未来の新しい親子の生活像』などを考えていくことです。
人に与えた刺激:例えば腋の下をくすぐるといったことでも、自分でくすぐってもどうもないが、他人からくすぐられるとくすぐったい。このように、人に与えられた同じ刺激でも、自分自身で加えた刺激は刺激として感じないのだから、陣痛という痛みも赤ちゃんが生まれてくるための大切なエネルギー:すなわち『自分自身に自分で加えた刺激』と考えることにより、痛みとして感じなくなるはずです。換言すれば、このようなイメージトレーニングを繰り返すことにより、立派に陣痛をクリアできるはずです。ソフロロジー式出産法では、その『切り換えのスイッチ』が働くまで、イメージトレーニングを繰り返し繰り返し行っていくのです。
《イメージトレーニングの効果》
“陣痛を痛いもの、嫌(いや)なものと考えない”で、“赤ちゃんが生まれてくるための大切なエネルギー”と考え、貴女自身が陣痛を喜んで迎え入れるこころの準備を行い、その準備が十分整えば、自然発生的に体内麻薬様物質を産出できるようになります。その結果個人差はありますが、一般的に:子宮口が経産婦では8cm、初産婦では5~6cm、になるまで“陣痛を痛みとして認識しない”状態に到達できるはずです。
《積極的リラックス法の三段階》
(1)第一段階=集中的リラックス法。
ヨガを応用した形から、心に働きかけたエクササイズおよび呼吸法の練習。
(2)第二段階=内省的リラックス法。
イメージトレーニングでは、お腹の『赤ちゃんを愛(いと)しいと思うこころ』をイメージする。
大竹クリニックの妊婦検診では、妊娠初期から中期、末期まで毎回、カラー超音波Bスコープ(=カラーエコー)検査を行い、同時にそのエコー画面をビデオに撮っています。したがって検診時はもとより、お家でその画面を繰り返しご覧いただくことにより、貴女のこころに次第に『母性の確立』ができていき、出産の前にはすっかり完成しているはずです。お腹の赤ちゃんを守ってあげられるのはお母さんになる貴女だけですから、『赤ちゃんを愛しく思う心』これが“陣痛の痛み”を“無痛”に切り換えるための大切な『スイッチの源』です。
(3)第三段階=瞑想的リラックス法
『あぐらの姿勢』がソフロロジー式出産法の基本姿勢であります。 |